　　「工業高校におけるセンス」に関するアンケート

・この度「工業高校におけるセンス」に関するアンケートを、工業科の各科・各学科の先生方を対象に実施することになりました。工業に関する授業や実習におけるさまざまな指導の中で、生徒に『センスがある』と感じる場面や事例を調査して、先生方の意識を把握することを目的としたアンケートです。

・「センス」ということばに注目して、先生方がどのような観点で生徒の潜在的な個性や素質、能力を見極めておられるのかを調査し、工業高校における教育内容や教育方法の改善に資する基礎的な資料として役立てたいと思います。

　アンケート概要
　左のメニューの「調査の概要」

　アンケート実施状況
・２月２０日（金）　アンケートの質問項目が確定
・２月２１日（土）～　調査用紙、依頼文の印刷　
　　　　　　　　　　　　　宛名印刷、袋詰めの作業
・３月２日（月）～　大学事務から順次発送

　アンケート回収状況
１０４通　：３月２３日現在
（内　ネットによる回答が１８通）

　　アンケートの回答より・・・

　現在、回答いただいたアンケート用紙の集計作業を行っています。ご意見や感想もたくさんお寄せいただきありがとうございます。その中から、主なものを紹介したいと思います。

(1) 　アンケートの時期について・・・
　アンケート調査が年f度末の忙しい時期に重なってしまって、時期が悪いのではないかとのご意見を多数いただきました。もう少し早い時期に予定していたのですが、質問項目の検討等が長引き、結果的に、学年末試験や入試、成績処理等が重なるもっとも忙しい時期にご依頼することになってしまいました。

（２）　質問項目がわかりにくい
　今回の調査が、「センス」という言葉を切り口にしたのですが、この言葉は広い意味を持った言葉で、あやふやな側面を持ち、便利に使える言葉なのですが、そのことは逆に言えば、状況に依存した意味を持つことにもなるので、戸惑われた方が多かったようです。
　また、「質問の意図がつかめない」、「質問文が抽象的答えにくい」というようなご意見も少なくなかったです。この点は、かなり検討したのですが、今回の調査の目的の中に、「センス」という、どちらかと言えば微妙な言葉を手掛かりにして工業科の先生方の意識の底流を探りたいとの意図もあり、結果的にわかりにくい質問項目になってしまいました。状況調査ではなくて意識調査であるために、アンケート用紙の前で、いろいろ考えていただき回答いただいたことは、ありがたく思います。

（３）　センスを感じなくなった・・・
　教職経験が長いベテランの先生方のご意見に多く見られたのが「以前は、センスが良いなあ～と感ることが多くあったが、最近は、生徒にセンスを感じることが稀になった。」というような意味のご意見です。年々、意欲が低くなるとか、基礎学力の低下が顕著であるというような意見も少なくなかったです。

・・・また適宜、集計結果から報告したいと思います。

２００９年３月２３日

　　参考資料

　産業技術教育学会近畿支部研究発表会での発表資料
　　
『「工業高校の３Ｄ－ＣＡＤ実習における生徒の課題意識の推移
　　－　「スキル」と「センス」の相互作用　－　』

　proceeding　講演論文集(pdf)

　presentation 講演発表資料(pdf)

　　　　　　[於]　平成２０年１２月　滋賀県大津市　